パンテオンは「全ての神々の上に」という意味を持つ、古代ローマ帝国時代の石造りの神殿。初代ローマ皇帝アウグストゥス帝の右腕であった、アグリッパ将軍が「万物の神々の神殿」として建設。パンテオンの正面上部には、ラテン語で「アグリッパが第3回執政官のとき建造」と刻まれている。
後に火災によって焼失するが、118年にローマ五大賢帝のひとりハドリアヌス帝によって再建される。天井に開いた9メートルの穴は、差し込む光を利用した日時計として設計されている。現存するローマ時代の建築物の中で最も保存状態が良く、内部にはラフェエロの墓所がある。システィーナ礼拝堂の「最後の審判」で知られるミケランジェロもまた、この美しいパンテオンを「天使の設計」と賞賛した。
正面にあるロトンダ広場は、ライトアップされた美しいパンテオンを望む、ローマのナイトスポットのひとつ。ナヴォーナ広場からもすぐのこのエリアは、遅くまでローマの夜を楽しむ人々で賑わっている。